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ゴールド投資の記録

 まもなく到来する石油生産のピークアウトは経済や金融システムを崩壊の危機に直面させることになるでしょう。だとしたら、私達は長きに亘って発展してきた文明社会の頂点に立っているという事であり、この先世界を待っているのは長い黄昏の時代です。数百年に一度の激動期、ゴールドは輝きを放つのでしょうか?

マーケットが謎の活況



 ほんとにこれ。経済が大失速しているのにマーケットだけ謎の好調。もちろん金融財政の大盤振る舞いが効いたというのもありますが、それよりもリーマン危機のような大手金融機関の破綻が回避されたことが大きいと見ています。金融機関破綻の影響は本当に甚大ですから。もし世界のどこかでメガバンクの一つでも破綻していたら現在の風景は180度違ったものとなっていたことでしょう。なので3月に陰の極みで大きくリスクポジションを取って、今報われている人は偶然の側面もあるんじゃないですかね。底が抜ける可能性があったからこそ、あれだけ下げてた訳でそんな中逆張りで大きなポジション取れるか、と聞かれれば自分は取れないかな。


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ゴールドと株価、為替の比較(2020/5)



 日米共、前月に引き続いて株価の急速な戻しが継続。S&P500は前月比+5.1%、日経225は+8.34%。対してゴールドはパっとしなかった印象がありましたが、どっこい+3.2%とリスクオンの環境下でそこそこ健闘していました。今日から6月入りですが近年ゴールドは夏場にかけて元気がなくなる展開が多いのですが、果たして今年はどうなるか。

<2015/12/30からのパフォーマンス>
・ゴールド(円建て)      +45.95%
・S&P500(円建て)    +32.02%
・日経225          +14.94%
・ドル円            ▲10.51%


補足:「国家・企業・通貨」グローバリズムの不都合な未来

 本自体はしばらく前に読了していましたが、考えがなかなかまとまり切れずにいました。重要な内容もだいぶ含まれていましたので、備忘録も兼ねて感想をもう少し書き連ねてみたいと思います。

「国家・企業・通貨」グローバリズムの不都合な未来

 膨張一辺倒の金融資産・負債をマイナス金利によって縮小方向へ動かすことが出来れば、経済成長が天井に達しゼロ金利の罠に嵌った中央銀行は、金融政策の自由度を取り戻すことが出来ます。金融システムの安定化も期待出来る。初め私は良いアイデアじゃないかと思ってたのですが、すぐに「マイナス金利が深堀りされるようになると、格差は現状より更に拡大していくのではないか」と懸念するようになりました。現状ゼロ金利が歯止めとなって「格差拡大はこの程度で済んでいる」という見方も出来るのです。

 岩村氏は書中で今昔物語「外術を以て瓜を盗み食はるる語」を引用して中央銀行を格差拡大の演出者と指摘しています。確かに中央銀行は金融政策を常に緩和的とすることによって金融資産は膨張してきました。金融資産は一部の富裕層が多く持ってますから、大部分の人は恩恵を得られず格差が拡大したのは事実です。しかし一方で岩村氏自身(と他の日銀出身の識者)が説明されて来たように「中央銀行は経済の実態は変えられない、中央銀行は景気の時間軸を調整することしか出来ない」だったはずです。だとすれば中央銀行は格差拡大のスピードを早めたけれど、その仕組み自体は元々内蔵されていたことになります。

 金融システムに元々内蔵されている格差拡大を促す仕組み、それは「金利」なのではないでしょうか。岩村氏の言葉を借りれば富を2.5%で運用し続けると30年後には2倍を超え、300年後には千倍を超え、850年で十億倍に達します。僅か2.5%の金利でも運用しなかった者との格差は絶望的なまでに拡がるのです。

「格差拡大を放置すれば世界は今より急速に悪くなる。海面の上昇で東京もニューヨークも水没してしまう前に、私たちの文明は対立といがみ合いから消滅してしまうかも知れません。もちろん世界が再び大成長の時代に戻ることができれば、格差の問題は残ってもポピュリズムは穏やかなものになるでしょう。しかしそれは維持可能なシナリオでしょうか」

 金利が2.5%あるということは経済成長も2.5%あるということです。2.5%で成長し続けたら30年後には2倍の経済規模になっている。ということは人口もそれだけ増えているし便利な生活を追い求めるし石油などの資源消費も2倍になっているはずです。そして300年度には千倍、850年後には十億倍の資源消費をする世界。私には実現可能性があるとはとても思えません。

 ところで現在の主要国の10年物長期金利はほぼゼロか僅かにマイナスです。これはお金を借りて事業を始めて10年後も利益がゼロかマイナスであることを示しています。投資が行き渡って儲かる見込みがないから資金需要がない、だから金利もないというわけです。手許にお金がなくてもアイデアがあれば借金して事業等を始める。言ってみれば金利というのは時間を貨幣価値化したものですが、その価値がなくなってしまった。金利の消滅、つまり経済成長の頭打ちは技術革新の停滞、人口動態の変化、安価なエネルギー源の枯渇、フロンティアの消滅等、複雑に絡み合っていると考えられます。産業革命以降、成長し続けてきた世界経済は初めて飽和点に達してしまった可能性がある。

 書中では有名なフランス経済学者トマ・ピケティの「21世紀の資本」を引用されているのですが、過去千年超の長期に渡って、経済成長率がどうであれ、税引き前の資本利益率は5%程度あったというデータを紹介しています。これは驚くべき数字です。経済成長がゼロで資本から生じる利益が5%の複利で殖えるなら、世界の経済は金融資産を持つ富裕層にいずれ食い尽くされてしまうからです。もっともそうなる前に「持たざる者」によって革命や戦争といった急激なリセットを引き起こされる可能性が高い。それもあながち荒唐無稽な予想でないことが恐ろしいのです。

 ここまで説明すればゼロ成長・ゼロ金利の罠に陥った金融システムを刷新するにあたり暗号通貨とマイナス金利をただ導入することが、望ましい解ではないことがお分かり頂けると思います。そもそも金利というものは、この先世界で存続し得るのでしょうか。それでも現状、金利は世界経済の隅々に深く浸透しているので無くすのは非現実的ですが、金利の存在を是とするなら、少なくとも富裕層や国家をも超える多国籍企業への課税強化と富の再配分は不可欠のように思えます。岩村氏は実現可能性がないものとして却下したアイデアですが、それを否定しては、それこそ人間社会に未来はないのではないかと感じました。


「国家・企業・通貨」グローバリズムの不都合な未来

20200524_国家企業通貨_

 日本銀行出身で暗号通貨にも造詣が深い岩村充氏の最新作。

 前作までは世界の経済成長の終わりが、それを前提とした金融システムや経済といったものに様々な問題を及ぼすようになっていて、その打開策として金融システムの刷新、具体的には暗号通貨の導入を紹介する、といった内容でありました。

 今回の著作では角度を変えて、私たちの近代国家を形成する国民国家、株式会社、中央銀行という3点セットは19世紀に出揃ったという歴史的経緯を順を追って語ってくれるのがとても興味深いです。岩村氏の人柄でしょうか、語り口はとてもソフトでそれでいて分かり易く、学者にありがちな物事を小難しくは語ったりはしないのが好印象です。なぜ国民国家、株式会社、中央銀行という3点セットの誕生の経緯から語るのかといえば、それらが今深刻な制度疲労を起こしているからで、良く知ることは問題解決の糸口を探るのに必要と考えるからでしょう。

 ただ初めに断っておくと、この本では「こうすれば問題は簡単に解決する!」といった断言的な提案は出てきたりはしません。中央銀行の通貨発行権を返上させて様々な主体が競争的に通貨を発行出来る体制に変革したらどうか、といった興味深い案はあるものの、やや消化不良の感は残ります。アマゾンなどのレビューでは明快な解決策がないことを厳しく批評する向きもありますが、それを求めるのは酷というものです。というのも問題を知れば知るほど、簡単な解決策など誰にも提案できるはずもないからです。だから問題はより深刻だとも言えますが。

 著者はさほど触れていませんが、僭越ながら補足させてもらうと国民国家、株式会社、中央銀行という3点セットが誕生した19世紀には一体何があったのかというと、化石燃料が本格的に社会で活用され始める「産業革命」という歴史的な出来事がありました。そのことによって生産性は劇的に上がり、食糧生産も増えて世界人口は爆発的に増大し始めたのです。劇的な成長が、近代国家を形成する3点セットを生み出した、あるいは必要とされたということなのでしょう。

 成長の終わりというと、先進国は終わりでもまだ中国やインドがあるじゃないか、あるいはアフリカなどの発展途上国も控えている。それは幾ら何でも言い過ぎではないかと反論する人もいるでしょう。確かに発展していない国は世界にまだまだあります。しかしそれらの国々が先進国入りするだけの石油は地球には残されていないのです。(今はコロナで石油が余っているように見えますがそれは一時的なものに過ぎません。)そこが一番の問題で石油の発見と共に発展してきた世界経済が、石油の頭打ちと共にどうなるかは火を見るよりも明らかです。そして近代国家の3点セットが経済成長と共に誕生したなら、それが止まったときどうなるか?問われているのが現代というわけです。


金貨の入荷見通しが立たず

 田中貴金属工業では入荷の見通しが立たないことから1/2オンス金貨の販売を中止していますが、5/20から三菱マテリアルでも1オンス金貨の販売が中止となりました。

 そういえばヤフオクなどのネットオークションではお買い得な金貨は払底しています。マスクと違って金貨は品薄だからといってプレミアムの乗った割高な品が売れているという状況には今のところありません。でも市場の現物が少なくなっているので、今後そういった場面が出てきてもおかしくないかも知れません。


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Author:GoldCollector
2002年からゴールド投資を始める。2015年まで米国株メインでしたが、現物ゴールドを中心にポートフォリオを再構築しました。中年サラリーマン。

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